木曽桧について

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木曽桧について

木曽桧について、西口神具店が製作する神棚、神具は全ての部品を
木曽桧で製作しています。
九州から福島県までいろいろな地域で桧が産出され、
「木曽桧」「吉野桧」「尾鷲桧」などその地域名が付けられます。
桧にも産地によって持ち味が異なっており、地域的に九州、四国、尾鷲
など雨が多くて、育ちが良い地域は、色が赤く、油っ気が多く、
木質も硬くて目荒なものが多いですが、
同じ地域でも山の上と谷あいはかなり異なります。
木曽桧以外の桧は枝打ち、手入れが克明に木に反映します。

木曽桧 柾目

木曽桧 柾目の年輪です

桧はお寺や神社を建設する建築材から、私が作る神棚神具の工芸材まで
沢山の用途に恵まれ、日本の気候によって作られた、日本にしかない最上の木材です。色は白黄から薄紅色で、香り高く、粘り気があり
刃物での仕上げが桧がもつ特性をさらに引き立たせます。

木曽桧 木口

木曽桧 木口の年輪です。

一般的な建築材や工芸材の桧は樹齢が60年から100年くらいで
奈良県の吉野地域や四国など気候が穏やかで雨が多い地域では
末口直径が60cm以上のものも多くあります。
「木曽桧」が産出する岐阜県北部から長野県は海抜700-1000mの高地は冬は降雪地帯のため気候が厳しく、木の育ちが良くありません。
元木の末口が30cmくらいの木曽桧でも樹齢は200年ー250年くらいあり
木目が詰まったいい材料が取れます。
幸い徳川幕府が天領と指定、保護したので樹齢250年以上の木がたくさんありましたが
現在の需要と切り出しと輸送技術が上がり、山の奥深くの木を
ヘリコプターで切り出すヘリ材も市場に並ぶようになり、材料の枯渇が著しいです。
現在も林野庁の市場でのみ販売されます。
最近は林野庁が50-70年の人工林桧を木曽桧として販売していますが
確かに木目は詰まっていますが赤色が強く脂っ気が多すぎます。
私はなぜこんなことをするのか全く理解できません、
「木曽桧」のブランドが台無しになってしまいそうです。
でも枯渇しかけている木曽桧の現状には致し方が無いのかもしれません。

 

 


神棚、神具、御霊舎製作の様子は「ひとりごと」でご紹介しています。